魔王のかまぼこ

□第10話
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「ダー!」


「んぁ?外行きたいって?」


『そうだな、家にこもりきりってのも体なまるし
行くか』


「よし、んじゃ古市誘って公園行こうぜ」


『さんせー』



第10話
恋がはじまる?マジか




冒頭の会話で早速公園に来たわけだが
今4人はベンチに座りだらけている


「・・・またやっちまったな・・・」


「・・・あぁやっちまった・・・」


『・・・まぁそんな日もあるって』


「ケンカしねーとかさマジで無理じゃね?」


『うん、無理だ』


「・・・・・・」


『「すまん」』


古市と一緒に謝ると一瞬男鹿が黙る


「あやまんなよ先にボロカス言えなくなるじゃねーか」


「『すまん』」


「だから、謝んなってんだろ!!ぶっ殺すぞコラッ!!」


「はぁ!?キレてんじゃねーか結局!!」


『やるならやんぞコラァッ!!』


「全っ然キレてねーしやりませんけどねーっ!!」


我慢の限界だったのかものすごい顔で怒鳴る男鹿に
言い返すがまた怒鳴る


「てめーらが捕まったりしなけりゃこんな風にならなかったんだよ!
見ろこれ!!変なタトゥーみたいになっちまったじゃねーか!!」


『あぁ!?オレだってなってんだよ!!』


「つかそもそも誰のせいで捕まったと思ってんだ!!」


「オレのせいだってゆーんですか!?」


「てめーのせーだろーが!!」


『まぁそれにオレも含まれるけど』


「「『・・・・・・(いや・・・)』」」


そこまで言うとオレ達は静まった、つかテンションが一気に落ちた


「と、いうより今回は完全にヒルダさんにハメられたな・・・」


「・・・あぁあの女狐・・・結局捕まったふりかよ」


『あれは驚いたな・・・』


そして3人で姫川を倒した後のことを考えていた


あの後ヒルダさんはオレと男鹿のほうへつかつかと歩み寄ってきた


「・・・・・・てめぇ・・・まさかわざと捕まってたんじゃ」


『え、そうなのか!?』


驚くオレと男鹿の足と腕を掴んで見ているヒルダさん
しかも無言で((


「・・・・・・」


「な、なんだよ?」


『ヒルダさん?』


「アー」


「・・・・(これは・・・信じられん
常人なら死んでもおかしくない程の魔力を注ぎこまれたはず・・・)フン」


「『あぁっ!?』」


「行くぞアランドロン」


「イエッサー」


「『(こっちも?)』」


こっちを見て黙り込んだかと思うと
同じく捕まったフリをしていたアランドロンと一緒に歩き出した


「待てこら試しやがったな、オレや湊だけじゃねぇ
ベル坊だっててめぇを心配して・・・」


「坊ちゃまは私の心配などせん、貴様と湊の怒りにアテられただけだ」


そういいアランドロンと廃墟を出て行った


「あんな事おっしゃって・・・本当は嬉しいのでしょう?」


「ん?」


「ベルゼ様と男鹿殿、湊殿の成長・・・
素直に喜んだらどうですか?大したものじゃないですか」


「フン、成長か・・・確かに・・・大したものだな」


そういい振り返ったヒルダに続きアランドロンも振り返り驚いた
視線の先にはあったはずのビルの二階から上が吹っ飛んでいたからだ


「・・・・・・!(これは・・・あの時の彼らの一撃で・・・!?)」


「あの姫川という男、運がいい魔力による衝撃はほぼ全て
ビルが吸収してくれた様だな」


そしてヒルダもまた上がなくなったビルを見てそう言ったのだった
 
 
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