魔王のかまぼこ

□第1話
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とにかくその後もいろいろ試してみたのだが
けっきょく


「ゲヒャハハハハッボウズッ蝋人形にしてやろうかっっっ!!!」


「ダーブー!!」


―で、めっさなついた


「ア゛ーッ!」


「・・・・・・ッ」


『ありえねー・・・』


そういい長い回想を終えた男鹿の手に抱かれた赤ん坊は雄たけびを上げていた
何であの顔でなつくよ・・・目つりあがって歯ぐき丸見えの笑み浮かべてんのに・・・
普通におかしいって・・・そう思っていると窓から風が入ると同時に声が聞こえてきた


「なついた・・・?フン、カン違いも甚だしいな
貴様ごときに坊ちゃまがなつくわけなかろう、死ねドブ男」


『おぉ、初対面ですんごい強烈な一言だな』


「う゛ぉおおおいっっ!!」


美人な姉ちゃんが古市の机に立ちそういうと
男鹿と古市が一瞬かたまり
古市が絶叫しながら尻餅をついた


「(何・・・!?どなた・・・!?)」


「あ゛ぁ!?誰だこら、誰がドブ男だ」


『まぁまぁ男鹿、そう怒るんじゃねーよ・・・
赤ん坊いんだからな?』


「しるか!いきなりどっからわいてでたんだボケ
つーかそこおりろ人んちでえらそうにしやがって
あとくつぬげ」


「(なんでどーじねーの?こいつら・・・)
お前んちでもねーだろ」


「フン」


「お?」


バカにされて怒った男鹿が一気にそういうが
美人な姉ちゃんは気にしてねーらしい、見下した目で見ながら鼻で笑い
それにまたいらつく男鹿を無視して赤ん坊の方へ向かう


「さぁ坊ちゃま参りましょう、ヒルダがお迎えに上がりましたよ」


「(迎えに・・・?)」


「ダ」


赤ん坊に両手を広げた美人、ヒルダさんに嫌だというように
男鹿とオレの服をつかむ赤ん坊
何でオレまで・・・?


「プ、いやがってますなー」


「『(うわっやな顔!!)』」


「・・・えーと・・・坊ちゃま?ほらっ行きますよ!!
ちょっ・・・お離し下さいそんなもの・・・ぼっちゃま!!」


「はっはーまいったなこりゃ」


『男鹿、顔やばいぞお前・・・』



ぐぐぐぐっと赤ん坊の足を引っ張るヒルダさんに対抗するように
赤ん坊は服を離さない・・・服伸びるんだけどな・・・
そして男鹿はざまぁと思ってるのか高笑いしてる((


「あーはっはっはっは」


「おいっ男鹿、湊その人迎えに来てくれた人なんじゃ・・・
ナニわらってんだ」


「いい加減にしないと・・・!」


『服、伸びそうだな・・・』


「ダーッ!!!」


「は・・・」


「ぎゃあああああっっ!!!」


いい加減引っ張られるのにイラついたのか赤ん坊が叫ぶと同時に
赤ん坊から電気が流れヒルダさんが感電した
それに笑っていた男鹿も面倒になったオレも古市も口を開けて驚いた

 
 
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