侍のかまぼこ

□第二訓
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ピーンポーン

『はーい』


「春君、会いたかったz『お引取り下さい変態野郎』」


第二訓
ペットは飼い主が責任をもって最後まで面倒を見ましょう
さて、この変態の面倒も誰か見てくれ、切実に


どうも皆様こんにちは春です。チャイムが鳴り出てみればいきなり坂田に抱きつかれ
そのまま何故かやたら長い車に連行されました
なんでも依頼が来たそうです


『んで?なんで俺まで行かなきゃいけねぇわけ?俺はお前のとこで働くなんて言ってねぇぞ』


「まぁいいじゃねぇか、男二人ってのもやだしな」


『俺が来たって男が増えるだけだろうが馬鹿野郎』


「ま、まぁまぁ・・・僕も春兄さんがいたほうがいいですし・・・」


『新八君がそう言うなら喜んで俺は同行しますよ』


「おーい、俺との扱いの差が激しいんだけど、ねぇこれなんていじめ?」


「あの、俺話してもいいかな・・・?」


苦笑い気味の新八君にニコリと笑えば坂田がまた騒ぐが無視
すると今まで黙ってたグラサンのおっさんがためらいがちに話しかけてきた


『「何の用ですかおじさん」』


「・・・万事屋つったっけ?金さえ積めば何でもやってくれる奴がいるってきいてさ
ちょっと仕事を頼みたくてね」


「仕事だァ?てめーら仕事なんてしてたのか
街見てみろ天人どもが好き勝手やってるぜ」


『そーだそーだ、キノコヘアーを重点的に拒否しろ!キノコヘアーを!』


嫌な思い出しかないのでやっぱアイツらと同族は拒否願いたい
ジト目で長谷川とかいうおっさんに言うがタバコに火をつけながら軽く流す


「こりゃ手厳しいね、俺達もやれることはやってるし
一定の客を拒否することは出来ねぇよ・・・
なんせ江戸をこれだけ進歩したのも奴らのおかげだから
おまけにここをエラク気に入ってるようだし無下には扱えんだろ

既に幕府の中枢にも天人は根を張ってるしな
地球から奴らを追い出そうなんて夢はもう見んことだ
俺達にできることは奴らとうまいこと共生していくことだけだよ」


『お、岩みたいな奴とかいんぞ』


「共生ねェ・・・んで俺にどうしろっての」


「俺達もあまり派手に動けん仕事でなァ公にすると幕府の信用が落ちかねん
実はな 今幕府は外交上の問題で国を左右する程の危機をむかえてるんだ
央国星の皇子が今ここに滞在してるんだがその皇子がちょっと問題を抱えててな・・・それが・・・」


そういいグラサンの男は深刻そうな顔をしてタバコを吸いながら話していた
まぁだいたい聞き流していた俺にとってはどうとも思わなかったが

そして長い車は『HOTEL 桜』という所で止まったそこで待っていたのは頭から一本の触覚を垂らした天人だった


 
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