侍のかまぼこ

□第一訓
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『お妙さん、今日の夕飯はどうしますか?』


「あらもうそんな時間?確か冷蔵庫には卵しかなかったと思うんだけど・・・」


『なら俺が買いに行ってきますよ』


「ふふ、どうせなら一緒に行きましょう?新ちゃんもいないから久々に春さんと二人きりですもの」


『そうですね・・・では行きましょうか』


第一訓
天パに悪いやつはいない?さぁ、どうだろう



どうも、春です
序章から早10年くらい・・・かな?
あれから二人は俺を家族といって受け入れ兄のように慕ってくれていた
俺があの家に世話になる少し前に二人の父は亡くなってしまったらしく二人で家を護ってきたらしい


その話を聞き俺は二人の願い、道場復興に向け護っていこうと決めた
まぁそれは置いといて・・・今は大江戸ストアに来ているのだが



『お妙さん、今日は何がいいですか?俺に作れるものなら何でも作りますよ』


「ふふ、そんな事言って・・・春さんの作れないものなんて見たことないわよ?」


そればかりで具体的に何か言ってくれない・・・
家にお金がそんなにあるわけじゃないし・・・
仕方ないので安く買えるもので適当に作ることにした


『じゃあ今日は鍋でもしますか・・・?』


「あら!いいじゃない!新ちゃんもきっと喜ぶわ!じゃあお鍋に何入れようかしら!」


『そうですねぇ・・・つくねや大根、じゃがいも、ねぎ・・・色々いれちゃいましょうか』


「そうね、じゃあ私お肉取ってくるわね」


『はい、気をつけて』


にこにこと嬉しそうなお妙さんを見るかぎりお鍋にしてよかった・・・のかな?
まぁ俺が作ったものを文句いわずいつも食べてくれるが
好きなモノがいまいちわからない時があr((
おっとなんでもない・・・さて、野菜をとってはやくお妙さんのところに行こう・・・


あの物質に変えてしまわない間に((



「ありがとうございましたー」


『結構買いましたね』


「そうねぇ、春さん大丈夫?少し持ちましょうか?」


『大丈夫ですよ?それに男の俺が持たないとかっこ悪いでしょ?』


「ふふ、なら任せますね」


『はい、・・・あれ?新八君?』


「あら?新ちゃん?」


「え?」


二人で笑いながらストアから出ると新八君が股を押さえながら男に怒鳴っているのが見えたので
とりあえず声をかけてみるとお妙さんも気づいたようで笑顔で


「こんな所で何をしているの?お仕事は?」


と聞いた・・・笑顔なのに怖い((


「げっ!!姉上!!春兄さん!!」


「あ・・・どーも」


思い切り顔をひきつらせた新八君とやる気なさそうな男を見た瞬間
お妙さんが鬼の形相で新八君に飛び蹴りをかました


「仕事もせんとなにプラプラしとんじゃワレボケェェ!!」


「ぐふゥ!!」


「うぉっ」


『あらら・・・いつにも増して恐ろしい((』


「今月どれだけピンチかわかってんのかてめーはコラァ!!
アンタのチンカスみたいな給料もウチには必要なんだよ!!」


『あ、すまねぇなそこの人・・・驚かせちまって』


「え、あ・・・いや、気にしてないんで!じゃ!」


ボコボコに殴られる新八君を見て呆然としてた男に声をかけると
我に返ったようにはっ!として急いで原チャリのエンジンをつけだした


「まっ・・・待ってェェ姉上!!こんな事になったのもあの男のせいで・・・!!

あ゛ー!! 待てオイ!!」


『あの男のせい・・・?』


「春さん!!」


『はい、わかってます』


「ワリィ俺夕方からドラマの再放送みたいか・・・

ら」


らの部分で俺が後ろに乗ってることに気づき固まったのを見計らって
思い切り頬を殴って原チャリから落とした


「さすが春さんね!」


「そうですね!さぁ、連れて帰りましょうか!」


『はは、褒めていただけて嬉しいです・・・じゃあ俺が運びますね』


ニコニコと笑いながら俺たちは男を原チャリに乗せ道場へと向かった


 
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