侍のかまぼこ

□序章
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『はぁ、はぁ・・・俺の命も・・・ここまでか』



ある一人の少年は桜色の羽織を真っ赤に染め
今にも倒れそうなほどボロボロだった


つい先程まで敵と交戦し
なん百という数の敵を倒し終えたが体力が底をつきかけている


『はは、短い・・・一生を過ごしたな・・・
母さん父さん・・・俺もそっちに行く時が来たみたいだ』


少年は瓦礫に倒れこみ動かなくなった


そこに一人の幼い少年が通りかかり少年を見つけた


「! ねぇ、大丈夫!? ・・・大変だ、すぐに手当てしなきゃ!」


そう言うと幼い少年は一度家に帰り姉を連れて戻ってきた
そして少年を連れて家へ帰り姉弟は懸命に手当を続けた

手当を続けたかいもあり少年の傷は日に日によくなり歩けるまでになった


そんなある日少年は二人を呼び今までの感謝を口にした


『新八君、妙さん・・・あなた方に出会わなければきっとあの時俺は死んでいた・・・
だからお二人に救われたこの命・・・すべてあなた方に捧げて二人を護ります』


それが俺にできる最大の恩返しだから

そう言って少年はにこりと微笑んだ
これから始まる物語はこの少年が成長し青年になり
そして幼い少年と少女も成長して少したった頃から始まるのだ



ある一人の侍と出会って・・・


 
 

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