侍のかまぼこ

□第三訓
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今まで一番ショッキングな映像を見たとするなら
今が一番のショッキングポイントだと俺は思うよ


第三訓
ジャンプは時々土曜に出るから気をつけろ?
あぁ、俺はコミックはだからいいです


それはいつもの如く夕飯の買い出しに行こうと原チャを飛ばして向かってる時の事だった
向かい側で見知った二人が女の子を轢いてるのを見てしまった


『みーちゃったーみーちゃったー…』

「「うわぁああああ!!!」」

「い、いぃいいやいやいや!!
何も見てないって!お兄さん何も見てないってぇええ!!」

「って春兄さんじゃないですか!!」

「何!?よかったぁー…春君なら大丈夫だな」

『え、いや何が?』


明らかに女の子をひいたと思われる現場に
自動販売機の中に頭を突っ込む坂田と落ち着かせようとする新八君がいた
あぁ、まさか身内がこんな事件を巻き起こしてしまうとは
やれやれだぜ((


『とりあえず、生きてるのか?これ?』

「はっ!そうだよ…そこだよ!大丈夫お目覚めテレビの星座占いじゃ
週末の俺の運勢は最高だったし…現にこうして春君に会えてるし」

『いやいや、俺とあったから運がいいってのはおかしいだろ』

「だからきっと奇跡的に無傷に違いねェ
なァオイ、お嬢…」

『あ、やっぱダメだったか』


僅かな希望を信じて女の子の腕をひいたらすごい血が出てきてて
それを見た瞬間の坂田の顔はほぼ絶望に染まっていた


「と、ととととりあえず病院!病院行きましょう!!」

『うんうん、それがいいですね…てことで新八君坂田の後ろ乗って
俺の背中に女の子縛ればオッケーだな』

「え、縛るって何?そういうプレイ?何?SM?」

『そう思って楽しんでればいいんじゃねぇのか?このド変態』

「やめてェェ!そんな汚物を見るような目で見るのやめてェェ!!」

『ギャーギャーうるせェ!黙ってろ!!』


やめてェェェ!と叫ぶ坂田を黙らせ気絶している女の子を俺と背中合わせに縛った
縄をどこから出したのかと聞かれれば、なんか原チャの中に入ってたとしか言えないな((


『さぁ、新八君は坂田のとこに乗って下さいね』

「は、はいっ!すいません春兄さん…巻き込んじゃって」

『全然構いませんよ?悪いのはあの天パですから』

「極めつけは罵倒かよ!!」


ごちゃごちゃ騒ぐ坂田を放っておいて取り敢えず病院に向けて走らせた
お目覚めテレビに文句をつけながらブチ切れて原チャをとばしてる坂田は取り敢えずそっとしておこう
決して面倒とかそんなんじゃないよ


「どーだよ様子は?」

「ピクリともしてませんね」

『まァまだ体温があるだけましかもなァ
早いとこ医者に見せれば助かるかもよ、犯罪者さん』

「その呼び方やめてくれる!?ほんと洒落になんないから!!」


くすくすと笑いながらからかってやると顔を真っ青にして反論してくる坂田
いやぁーほんとにこいつはからかいがいがあるなぁなんて思ってると
横についてくる車に気づき目を向けるとこっちに銃を突きつけていた


「ちょっ何ィィィ!?」

「春!!」

『こっちはいいからお前新八さんに怪我させんじゃねェぞ!!』

「自分の心配して下さいよ春兄さん!!」


ギャースカ言ってる二人の声を聞きながらどう避けるか考えていると
パンパンッと乾いた音が鳴り、次に来る衝撃を思って身を固くしたのだが
いつまでたってもその衝撃が来ず目を開けてみると
気絶していた女の子が傘で銃弾を防いでいた
そして傘をたたんだかと思うとその先端から銃弾を数発発泡し、車を止めた


『え、えぇー…何者?』

「通りすがりのヒットマンアル」

『それ100%の確率で嘘ってバレるからやめとけ』


ケロッとした顔で答えた女の子に出来るだけ冷静に言い
取り敢えずまた追手が来ても困るので裏路地に入った


 
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