魔王のかまぼこ2

□第40話
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『おじーさんvs男鹿か・・・さーってどっちが勝つか賭けてみるかくにえちゃん!』


「えぇ!?何言ってるのよ!止めなくちゃ!!」



第40話
最強のお爺ちゃん?おぉ怖い


「どうした?かかってきなさい」


「おじいちゃんっ!!
もうっやめやめっ!!二人共にらみ合わないのっ!!
おじいちゃんも!そうやって男の人見る度ちょっかい出すのやめてよね」


「フン、何を言うか
わしゃお前に相応しい男かどうか試しとるだけじゃ
お前より弱い奴は殺す」


『今小声で物騒なこと言いましたね爺さん』


「だからそーゆーんじゃないってば!!
それに私が好きなのは…っ」


『…ん?何?』


「な、なんでもない!!」

ども湊でーっす!今現在男鹿と爺さんが睨み合ってます
止めに入ろうとしたくにえちゃんだったがこっちをチラッと見ては
顔を赤くして俯いてしまった、何故に?
はて?と首を傾げているとくにえちゃんは男鹿の方へ向いていた


「あなたも!!相手にすることないからね!!こんな…」


「別に…じじいをいたぶる趣味はねーけど
やられっぱなしってのもなぁ…」


『確かに男として情けないわな』


「安心せい、いたぶる趣味はわしもないよ
それと、そこの若造あとで殺す」


『なんで!?』


真顔でそう言い切った爺さんにムカついたのか
薄ら笑いを浮かべてた男鹿がキレて爺さんを指さし怒る


「上等だこのやろーっ!!後でほえずらかいても知らねーからな!!
アホアホッバーカ!!
それと、くにえ!!湊はやらねぇぞ!!」


「いいからこんかい」


「『(…子供…!?)』」


ニ゛ィーーッ!とへんな奇声を上げている男鹿を余裕の顔して見つめる爺さん
それにまた腹が立ったのか男鹿は突っ込んでいった
しかしすぐにさっきみたいに仰向けに倒される
でも同じ手に二度も引っかかる男鹿ではない、両足を地面につき持ちこたえ
体勢を整えパンチやケリを繰り出していた


『まぁ、全部避けられてるけどね』


「大した反射神経だ、しなやかさと瞬発力もある
惜しむらくは無駄な動きが多すぎる事か」


「よけんなクソじじいっ!!」


「かっかっか、そんな大振り当たらんよ」


「…もーっ」


『完全に遊ばれてんじゃん、男鹿のやつ』


やれやれと苦笑いをこぼしながら声をかけようとした瞬間
爺さんが手を構えた、何をする気だ…?


「どれ、力の使い方を教えてやろう」


「!おじいちゃんまって…っ!!」


「心月流無刀 撫子」


「んがぁっっ!!」


『!!男鹿…っ!』


トンと男鹿の背に手を当てただけに見えたのに…
目に映るのは地割した地面の上に倒れている男鹿
動きが早くて見えなかったのか?
いや、違う…そうじゃない何かにやられたんだ


「ふむ、見込みはある…しかしまだまだ
その程度では葵はやれんのう、出直して参れ
さあ次はお主だ金髪」


『え、何ほんとに俺もすんのそれ…その変な奴のタネわかってないんだけどなぁ』


「つべこべ言っとらんとこい」


『はぁ、仕方ない…くにえちゃん男鹿のこと見ててくれる?』


「え、あっうん!」


また真顔でこっちを見る爺さんに何を言っても無駄だと思った俺は
くにえちゃんに男鹿を任せ爺さんと向い合うように立った

 
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