詩 う 声

気まぐれに綴る、私のウタ
出来れば優しい声を 暖かい声を
小さな木漏れ陽みたいな言葉を

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11/28(Wed) 03:45
巡る心


泥だらけの指でしがみついて
どんなに高く登りつめてみても
アタシには見えないよ

あの人の目指した高みも
その途中で墜ちていった、その姿も

だからアタシは
冷たいアスファルトの上
裸足でよろめきながら
歌ってる

届きますようにと、一度は枯れ果てた涙を流しながら

冬に移ろうこの街に流されて
手もくちびるも凍えるけれど

いいの
これが今のアタシに出来る
最後の精一杯だと云うのなら

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09/22(Sat) 01:27
慟哭の丘


強くなれない少年の
地に落とした腕のように
わたしの願いは消えた

肌に伝う命の雨は
血を溶かした涙みたいに
透きとおらず
まして濁りもなく

ひたすら痛む色を湛え
荒れ地にぽたぽたと、零れてゆく

いくつも冷たい夜を越えてきた
残酷な太陽にも灼かれてきた

そんな傷だらけの足で
此処まで歩き続けたんだ
誇れるものなど無いままに

行き場のないすべての悲鳴は
何処に放てば良いのか
その答えすら今も
探し出せず、立ち尽くし

この丘の上で君を想う
盲目に愛してくれた、ただひとりの君を

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09/19(Wed) 02:46
同じ空


繋いだふたつの手は
偽りじゃなかった

髪を撫でてくれた温かさも、少し大きい君の手も
わたしは忘れない

こんな小さな心だから
君の行く街にも、きっといつでも飛んでいける

ひとりの夜に泣いてしまっても
夜が明ければ、祝福の笑顔を

だって
この空はずっと、繋がっているでしょう

同じ太陽に照らされて
同じ月を見て
見えた星、曇った夜空
たまには語り合おう

それだけで進んでいける
その真実が
偽りばかりだったわたしの世界で
光かがやく、たからもの

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08/31(Fri) 00:50
月に馳せる


夜の闇に張り付いた貴女の輪郭は、冷たい鋭さを湛え

その蒼白い光で、わたしの瞳孔を射抜く

もっと深くまで、この眼を刺して
すべて狂うまで、心を壊して

喉元までせり上がった悲鳴のように、貴女へ届けとわたしは叫ぶ

今さらもう遅いのか
その光から眼を反らして逃げたわたしを
きっともう二度と、優しく抱いてはくれない

貴女から伸びる見えない腕を、幼い心で待ちわびた

あの日のように透明なわたしは、もう何処にも居ないから

いつからか歪んだ心で見つめた夜空は
わたしを責める貴女を見せて
「終わりはないよ」と
冷たく笑っていた

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08/16(Thu) 02:32
ひかり


夜に吹く風の音を、子守唄に
窓から射す朝日を、目覚めの合図に

そうしていけたら、良い
そんな風に生きていたい

今は未だ
わたしの奥底に巣食う空虚が、消えなくても

日だまりで笑う、君とわたしを想い描く
報われない願いと、あきらめたくはないから

だから、いとしき世界よ
君と、わたしと
手を放さないでいて

どうか未だ、手を繋いでいて

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07/23(Mon) 16:35
色彩の世界


幼い頃に視た、区別もつかないくらいの
いろんな色
どんなに絵の具を混ぜても、追い付かなかった
きれいで、きれいで
育つうち、哀しくもなった

思えば尊いものをなくした日から
あの子と歩いた湖の畔、緑と青の囁く音にも
わたしは耳を塞いでたんだろう

もう一度、帰っていいかな?
そこからもう一度、大人のわたしで始められるかな?

今度は世界を見渡すよ
最大限の声で唄うよ
もっともっと、豊かな色をたずさえて
色彩で溢れかえる世界へ、迷わずに

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07/02(Mon) 23:38
愛の海底
朱≠CaiN

息が出来ない海の底で
アタシは空の掌を視た

全くの幻である、この
鋭い光を視たことがある

視界の左下で
アナタは漂っていた

綺麗なものは好き
だけどアナタと二人でなら
腐乱死体でも、水死体でも
望むところだ

醜悪なモノに成り果てるのも
手を汚すことも厭わない

重苦しい程に、愛おしいから

このイカれた脳味噌には
もう、慣れたわ

今日と明日の、ちょうど真ん中
アタシの心臓は
狂喜と愛憎の、ちょうど真ん中

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06/24(Sun) 05:18
もう、おやすみ


夜がきて きれいな闇がきて
今日がまた 終わろうとしているよ

一日を生き抜いて
笑って泣いて
頑張ったんだよね

君はきっと そう
『もう休んで良いんだよ』って
その言葉が欲しかったんでしょう

僕もそう だから
君が眠れるまで
となりで歌っていよう

今日を終われないで
引きずるような日々なら
この先の道で 歩けなくなってしまうから

もう いいよ
一緒に眠ろう
僕と君が一つになれるように
許し合って 夜に抱かれよう

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04/30(Mon) 03:42



目まぐるしい年月のなか
私たちはどれくらいの
大切なものを奪い合って来たんだろう

始まりや過去にしがみついて
愚かな程に頑なになって

でも
逃げないで今を見てほしいんだ

空も 海も 緑も
貴女も 私も
変わったんだと言うこと

寂しいけど
哀しいけど
不変も永遠も無いと言うこと

その事実を
もう認めなきゃね
気の遠くなる程の回り道の果てで
しっかりと前を見て

思い出を解き放って
羽ばたけるような青を、見付けにいこう

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03/28(Wed) 23:34
閑の部屋で


針を軽くつまむ指は、このところ酷くカサついている

真っ黒に塗り潰していた爪も、今は全くの「素」

ねぇ、今は
音楽もなにも要らないの

針を進めて
まぶたを閉じて
糸をゆっくり引いていく

そのときの音が、たまらなく好きなんだ
だから

邪魔をしないで
もう少し
あと少しの間、この音だけを聴かせていて

色褪せた世界を空の底から見つめるような
そんな冷たい、寂しい気持ちが

ひかりで、温もりで満たされるまで

もう少し、あと少しだから。

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