【金紅の廻間】

□D【金紅の廻間・任務】
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任務の途中
広い草地でヤマト隊長が足を止めた

「まだ先は長い
体力を温存する為にも
一回休憩をとろう。」

ヤマト隊長の指示で
それぞれ寝袋を用意しだすと

「寝袋は出さなくていいよ
ちょっと待ってね…」

=木遁・四柱家の術=

何も無かったそこに
立派な建物が聳え建つ

野宿を覚悟していたが
ヤマト隊長の木遁術により
野宿がなくなり感動したナルト

「マジ凄いってはよヤマト隊長!!
カカシ先生よりしっかりしてるし
ずーっとヤマト隊長と一緒がいいなぁ〜♪」

キュルンとした碧眼で
ヤマトを見つめる

「いっいやぁ〜////
僕はカカシ先輩の変わりだし…
ナルトとずっと居たら
先輩に何をされるやら…(滝汗)」

暗部の時からナルトの事は
嫌ってほどカカシに
聞かされていたヤマト

今回の任務を出る時
カカシが放った
言葉が脳裏に浮かぶ

「テンゾウ…
ナルトに何かしたら分かってるよね?」

カカシが子供一人に何故
そこまで執着するのか不思議だったが
この少女を目の前にしたら
カカシが危惧する理由が分かる

「ヤマト隊長?」

ナルトを見つめていたヤマトは
慌てて顔を反らし

「さっさて…
明日も早いし君達は寝なさい!
僕は見廻りしてくるよ」

暗闇で何やら寝袋を
もぞもぞと持ち上げ
ナルトがサクラの側へ行く

「サクラちゃーん
一緒に寝ようってば♪」

「はぁ?子供じゃないんだから
一人で寝なさいよ!」

「うぅ…」

「ナルト君、僕の隣が「ノーセンキューだってばよ!!」」

サイの言葉は途中で遮られ
各々が違う場所で仮眠をとる

(ははっ♪ナルトもまだまだ子供だなぁ)

ヤマトは頬を緩ませながら
見廻りへと繰り出した。
辺りは何も感じられない
ヤマトはひとしきり見廻ると
建物へ入り一人起きていた

皆疲れたのか
静寂の中、寝息だけが聞こえる

「僕も少し仮眠するかな…」

寝袋を取りだし寝ようとした時
頭上に誰かの気配を感じた

「だっ誰「ヤマト隊長ぉ…」ナルト?」

ナルトは寝付けないらしく
一緒に寝て欲しいと懇願する

(困ったなぁ〜
でもこのままだとこの子寝そうにないし…)

「…いいよ、おいで」

ヤマトの言葉に
ぱぁ〜っと華が咲いた様に笑うと
ヤマトの寝袋へと体をすり混ませた

「(えっ…こっち??正面向き!?)
なっナルト!?」

ヤマトは一緒に寝ても良いと言ったが、同じ寝袋で寝るとは思っていなかった

大の大人と少女が一人
向き合って眠る寝袋は
キツキツで身動きは皆無だ

ナルトは
ヤマトの心地よい体温と
密着する体に安心する

「ヤマト隊長の匂い
何か落ち着くってばね〜」

甘えた声音でそう言うと
ヤマトの胸板にスリスリしながら
金糸を埋めていく

(何だ!?この可愛い小動物ッ////


両腕で抱き締めてやると
暖かいのかナルトは
身体をヤマトに預け
二人は益々密着する

(ッ!!…この子
見た目細いのに抱いてみると
凄く柔らかいなぁ…)

自然とヤマトの両手が
ナルトの柔らかい肢体を撫ぜる

「クスクスッ♪ヤマト隊長
くすぐったいてばよ?」

ハッ!?
自分は部下に何をしてるのだと
我に帰ったヤマトが
頭を下に向ければ
少し潤んだ碧眼と頬をピンクに染めた少女が目の前に…

(かっカカシ先輩すみません!!)

心の中でカカシへと謝罪すると
ナルトの可愛い唇に近付こうとした瞬間

背後で視線を感じた

「ズルい…」

背後でサイの言葉が響き
ヤマトは理性を取り戻したのだった。
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