【短編集】

□タバコ依存症
1ページ/6ページ




今日は任務が簡単なものだった
それは数日前から分かっていて


それを知ったシカマルが昨夜
先に上忍待機室で待ってろと
言われナルトは現在


上忍待機室
人生色々に居るのだが・・・


部屋の煙たさに
眉間に皺をよせている


上忍待機室は喫煙者が多く
人が居ない時でも
部屋の空気は淀んでいる。


(うぅ〜臭いってばよ・・・)


他愛無い会話をしながら
任務待ちをしている
男達が美味しそうにタバコをふかす


(タバコを吸う気持ちが分からないってば!)


吸わないナルトには
その煙は毒
しかし吸う者にとってその煙は
無くてはならない程の存在


忍とは常に死と隣り合わせの日々


上忍にもなれば
明日さえも生きている保障はない
そんな任務を里の為にとこなしている。


しかし
人間は弱い生き物で
纏わり着く死の恐怖に
負けてしまう時もある


そんな時
タバコが彼らの安定剤になり
負けそうになる心を繋ぎとめてくれるのだ。


そんな事を知らない
ナルトはタバコを吸う
男達をじとーっとした目で見ていた


「お?何だナルト〜
俺の事見つめて?
この俺のかこよさに見惚れちまったか?」


「はぁ?かっこいいのはシカマルだけだってば!!
てか、オレが見てたのはタ・バ・コ」


「何だお前タバコ吸いたいのか?
ほら1本恵んでやんよ」


そう言い箱を一指し指でトントン叩くと
ゆっくりと1本だけタバコが出てきた


「おぉ〜マジックみたいだってば///」


瞳を輝かせて喜ぶナルト


「ん?お前吸わない奴だな・・・
じゃぁ〜ダメだ、これは依存性が高いからな
ナルトみたいなお子様には毒だぜ」


「「ちげーねー」」

周りにいた男達が
わははと笑いナルトの頭を
ガシガシと撫ぜる


「オレってばもう20歳だもんねー
お子様じゃないし、タバコの味だって
知ってるってばよ!!」


「ほお?吸った事あんのか?」


「///えっ・・・いや吸った事は・・・モゴモゴ」


売り言葉に買い言葉・・・


ふと言ってしまった言葉に
あの日の事を思い出し
ナルトは顔を真っ赤にさせてしまう
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ