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□優しい笑顔
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「里奈さん!?」


 里奈さんは落ちる私の手を掴み、自分に引き寄せて両手で抱き締める。

 そんな…これじゃあ里奈さんまで、私のせいで…もう少しで脱出できたのに、助かったのに!


 死の恐怖に里奈さんを巻き込んでしまった罪悪感で涙を流してしまう私…でも、抱き締める里奈さんのぬくもりに安心感を覚えていた。



 バシャン―――



 そして、私たちは海に……
 私は落ちた衝撃で意識は途切れた。
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