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□Xの苦悩
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荒れ果てた地球はレプリロイド達の協力により徐々に復興を遂げつつあった。
しかし、その裏でイレギュラーによるレプリロイドの暴走が問題であった。
イレギュラー・ハンターの一人、ゼロはこの問題の処理を行っている。
もう一人のハンター…エックスもこの問題の解決のために取り組んでいるのだが、最近のエックスは口数が減り、ぼーっとしている事も多い。
エックスは悩んでいた。もちろんイレギュラーの事もそうだが、エックスは平和について考えている。
過去にシグマが起こした反乱により幾度の争いを強いられてきた。
争いが長引けば仲間・民間が被害を受け、戦えば同胞である自分と同じレプリロイドを倒すことだ。
組織に属するエックスにとっては争いから目を背けるわけにはいかないが、彼らの背後に立つ民間レプリロイドの事を考えれば平和の為に行動するのは間違いではない。
戦闘能力のないレプリロイド達にとってはイレギュラーハンターに頼るしかないのだ。
しかし、エックスは同胞を自分の手で破壊してきた。彼の中で戦いに対する事に嫌気が差しているのか…悩みは尽きる事はない。
イレギュラーを破壊した際の叫び声…悲鳴とも言うべきか。
破壊した機械の身体は無残に散り破損した部品。争いに巻き込み失った仲間達。
地球を危機にさらすエネルギー。
争いを止めてきた、たが平和とは呼べなかった。