夜空の虹*
□目次
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暗闇の中に一つの空間…明かりと呼ぶべきものがあった。
此処は復讐者の牢獄――――
否、牢獄にしては小奇麗だった。
ベットもソファも冷蔵庫もパソコンもあるのに
どこかサビ臭かった。
『ふぁぁぁあああああ』
こんな物騒なところで呑気に欠伸をしている人が一人。
名をルアーという。
『そーいやぁ…今日から“外„の世界かぁ』
にへらぁと嬉しそうに頬を緩ませる
『ひっさしぶりに行っちゃいますか!』
その様子はさながら遠足に行く子供のようだ
『ありがとおおおおお\世ぃいいぃいいい』
その声は
高い天井を素通りして反響した。