空白昼夢
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エースの話し
朝、海賊貯金の隠し場所である木の上でサボとエースを待っていた。
もう二人と出会ってどけだけたったんだろう。
エースとサボは今から5年も前から出会っていて海賊貯金を貯めている。
オレの存在は薄いものなのかも知れないけど、オレの中じゃ二人とはずっと昔から出会ってるようだった。
「ところで、ユメのその鞄…何が入ってんだ?」
ほのぼのとしてて、木にぶらさがり寝かけていたオレにサボが問いかける。
『あーコレ?』
オレがいつも腰につけている鞄、いわゆるポシェットと言うやつだ。
オレはポシェットをパンパンと叩きながら言った。
『気になる?』
「気になるっつーか…」
不思議そうにポシェットに目をうつすサボ。本当に不思議そうだけど何がそんなに不思議なんだろう。
おかしな顔をしてるサボを見ておかしくって笑った。
小さく笑うオレを見て眉を上げる。
「何笑ってんだよ!」
『ひひっ!べっつにー?そんなに不思議?オレのポシェット』
「ったりめぇだ!どこにメイプルシロップを鞄に入れてるバカがいるんだよ」
『おまっ!メイプルシロップ馬鹿にすんじゃねぇよ!甘いんだぞ!』
いや知らねえよ。と呆気なく返された言葉に怒りが増す。
メイプルシロップは馬鹿にしちゃいけないんだ。甘いし甘いし…!
サボを思いっきり睨んでやったらため息をつかれた。え、もしかして呆れられてる?(今さらかよ byサボ)
「いや、別にいいけど…。むやみに飯にメイプルシロップかけるのはやめてくれよ」
『えー』
「えー、じゃねぇよ!」
ムッスーと頬っぺたを膨らませた。
苦い物を無理やり食べさせる方がおかしい。絶対に。
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