空白昼夢

□story 04
1ページ/1ページ


自由って何だろう。
空や海は自由なのかな――

偽りじゃなくて、もっと違う何かの――





story 04
(( 新たな始まり ))








『エース、サボ!海賊貯金!見てくれよ、オレの力!』



手に持っていた袋を広げる。
中にはお金や宝がいっぱい詰まってた。


海賊貯金は、エースとサボとオレが集めてる、言えばいつか海賊になる為に貯えてる貯金だ。

オレは途中からだけど、二人はオレよりもずっと前から集めてる。二人が長年集めてきただけあって、金額は結構なものだろう。



「うぉお!すっげぇ!どこでそんな大金手に入れたんだ?」

『へへん。ちょっとそこで!』



海賊貯金の隠し場である木の上でサボが目を丸くして聞いてきた。
なんかそれが嬉しくてオレは自慢気にピースサインを向けながら言った。



…が、それも一瞬の出来事で




「ふん!所詮ユメはユメだな」

『うおっとエース!負け惜しみなら後でじっ――』

「エースお前!…こんな大金どこで…」

「カツアゲしてたチンピラからだ」


『……………』



………一瞬の夢だった。

チラリとエースの盗ってきたお宝を見てみるとオレよりもはるかに大金で…。


硬直するオレにエースは鼻で笑った。
笑いやがった。




『おまっ…エース!お前はいっつもお前に勝ちやがって!何でも出来やがって!チクショー!』

「おれに勝とうなんざ100万年早ぇよ!!」

「まーまー二人とも。後ユメ、お前それ褒めてるから」

『褒めてねぇ!!』










_
 

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ