空白昼夢
□story 03
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「「は!?お前、女だったのか!?」」
『うん?』
ありきたりだった景色が変わってく。
story 03
( 空景色 )
「マジで…、女なのか…?」
『おう!』
「マジかよ…」
『マジだぜ!』
あれからどれだけ経っただろう。
サボとエースと出逢ったのが、もうずっと昔のことみたいだ。
サボとグレイ・ターミナルに住み初めて、毎日お金や宝を奪ったり戦ったり…。
お陰でオレは日に日に(多分)強くなってった。
そして今、オレが女だと言う事が発覚した。(や、別に隠してた訳じゃないけど!)
『えっ、てゆか今さら?』
「「言えよ!!」」
『聞かれなかったもん言うか!』
今言ってるのもついさっきのこと。
エースとサボが、男同士なんやらかんらやって言うから(あんまり聞いてなかった)、オレは女だ!って言っただけだ。
…そんなに驚くことだろうか。
『まっ。なんて言うの?
生物的には一応女なだけで、オレは女だとか男だとかの意識が低いんだよ』
「なんだそれ…」
「や、別にいいけどよ…」
『おう!』
なんて言うんだろ。あれだ。
男でも女でも、オレ達の絆は切れない。
……そうだろ?
二人に笑顔を向けるといつもの様に笑顔で返してくれて。オレはそれがたまらなく嬉しいんだ。
「でも何で"オレ"なんだ?」
エースがふと思いついたかのようにオレに問いかけた。
「あー確かに。違和感ねぇけど」
『……………』
「「?」」
『…っ。気持ち的にゃ男なんだよ!』
「「……(何だ今の間は…)」」
ちょっとおかしくなってしまった。怪しまれてないだろうか?や、怪しまれてる。
とっさにオレは誤魔化そうとして、二人に笑顔を向けた。
『そんなことより腹減った!』
「お前な…」
「どこまでも自由な奴だ…」
『ひひっ!』
見上げると、空も笑ってるようで…何だかいつもと景色が変わって見えた。
空景色
(…苦い!)
(文句言うなよ、ユメ)
(オレは苦いもんは食えないんだ!)
(あぁっ!こいつ魚にメイプルシロップかけやがった!)
あとがき*
三人の日常的なのを書いてみたかった…
みたかったんだが何だこの微妙な!;;
最後はユメちゃんが魚にメイプルシロップをかけたと言うオチ。
主人公ちゃんは苦いの苦手なんです。
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