空白昼夢

□story 03
1ページ/1ページ




「「は!?お前、女だったのか!?」」

『うん?』



ありきたりだった景色が変わってく。




      story 03

      ( 空景色 )







「マジで…、女なのか…?」

『おう!』

「マジかよ…」

『マジだぜ!』




あれからどれだけ経っただろう。


サボとエースと出逢ったのが、もうずっと昔のことみたいだ。

サボとグレイ・ターミナルに住み初めて、毎日お金や宝を奪ったり戦ったり…。
お陰でオレは日に日に(多分)強くなってった。



そして今、オレが女だと言う事が発覚した。(や、別に隠してた訳じゃないけど!)



『えっ、てゆか今さら?』

「「言えよ!!」」

『聞かれなかったもん言うか!』




今言ってるのもついさっきのこと。


エースとサボが、男同士なんやらかんらやって言うから(あんまり聞いてなかった)、オレは女だ!って言っただけだ。

…そんなに驚くことだろうか。



『まっ。なんて言うの?
生物的には一応女なだけで、オレは女だとか男だとかの意識が低いんだよ』

「なんだそれ…」

「や、別にいいけどよ…」

『おう!』



なんて言うんだろ。あれだ。


男でも女でも、オレ達の絆は切れない。
……そうだろ?


二人に笑顔を向けるといつもの様に笑顔で返してくれて。オレはそれがたまらなく嬉しいんだ。




「でも何で"オレ"なんだ?」


エースがふと思いついたかのようにオレに問いかけた。


「あー確かに。違和感ねぇけど」

『……………』

「「?」」

『…っ。気持ち的にゃ男なんだよ!』


「「……(何だ今の間は…)」」



ちょっとおかしくなってしまった。怪しまれてないだろうか?や、怪しまれてる。

とっさにオレは誤魔化そうとして、二人に笑顔を向けた。




『そんなことより腹減った!』

「お前な…」

「どこまでも自由な奴だ…」

『ひひっ!』





見上げると、空も笑ってるようで…何だかいつもと景色が変わって見えた。




    空景色


(…苦い!)

(文句言うなよ、ユメ)

(オレは苦いもんは食えないんだ!)

(あぁっ!こいつ魚にメイプルシロップかけやがった!)











あとがき*

三人の日常的なのを書いてみたかった…
みたかったんだが何だこの微妙な!;;

最後はユメちゃんが魚にメイプルシロップをかけたと言うオチ。
主人公ちゃんは苦いの苦手なんです。





_
 

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ