オレンジ!
□04話
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「いやいや違うだろ!!」
そこですかさず、キレのいいツッコミをかますフランスパンことサッチ。
『うるさいのぅ。わしゃ病人だ』
「へーとうとう頭の限界がきたか」
『そろそろ黙れ』
もう眠たい!
幸せを感じながらスヤスヤ眠ろうとする私の付近でサッチが独り言言ってた。
何でおれの部屋に来るんだ、とか、酒臭いとか色気も糞もないな、とか。
誰の事言ってんだろう。
うるさいサッチの声も聞こえなくなって、私は深い眠りについた。
『う〜ん…』
「おっ起きたか!馬鹿ガゼル?」
「よく眠る奴だよぃ」
よく見えない視界。ゴシゴシと目をこすると、視界に入ったものは…
『うぎゃあぁああ!またバナナオバケがいるぅうう!!!』
「うるせェよぃ!誰がバナナオバケだ!!」
何でまた夢で出てきたバナナオバケが!
『いやあぁあ!包まれるぅーーっ!!』
「…お前一体どんな夢見てたんだ?てゆーかマルコの頭放してやれ、そろそろヤバイから」
気づいたらマルコがいて、怖い顔してた。そういや私、サッチの部屋で寝てたんだっけ…。マルコ遊びに来たのかな。
『あり、マルコ?どうしたの、怖い顔して!』
「…何でもないよぃ」
『ふーん。てゆーか聞いて!夢でバナナのオバケが出てきて、マルコそっくりで怖かっ「お願いだからガゼル、黙ってくれ。マルコがヤバイ」…?』
何がヤバイんだろ。マルコの頭?バナナみたいな頭?そうだろうな!
すっごいこっち睨んでるけど。…私何かしたっけ?
『で、何してたの?』
「「トランプ」」
よく見るとマルコとサッチの足元には散らばったトランプ。私が寝てる間に楽しい事やりやがって!
すかさず私も参加し、ババ抜きをやる事に(ババ抜きしか知らない)。
「いいこと思いついた!」
『何!?バナナで何か作るの?』
「黙れよぃ」
「負けた奴は罰ゲームつけようぜ!」
突拍子もない事を言うサッチ。なんて思いながらも実は大賛成なんだけどね!楽しそうだし。
ルールは普通のババ抜きと同じ。負けた人は勝った人の言う事を何でもする。
そうして私たちの真剣勝負が幕を開けた。
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