オレンジ!

□04話
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 オレンジ!



  story04 -遊戯-





「珍しいじゃねぇか。お前が光り物なんか」

私の首もとを見て興味を示すのは私のお父さん、白ひげ。この船の人達は、船長である白ひげを実の父に思い、白ひげも私達を実の子のように親っている。皆はオヤジって呼ぶけど、唯一"お父さん"と呼ぶのは私だけだろう。

この間エースから貰ったネックレスは結構気に入ってて毎日身に着けている。

『ひひっ。エースに貰ったんだ!似合うでしょ』

「グラララ。やっとお前も女らしくなってきたか」

そう笑うお父さん。私はブッと頬を膨らませた。お父さんだけじゃない。私がネックレスを1つ着けたからって、クルーの皆は信じれないかのような目で見るし、中には大声を上げて驚く人もいた。

皆が私をどう思ってるのかがよく分かった。女として見てないんだ、オッサンだと思って見てるんだろう。そうなんだ絶対。



「それで…、大丈夫か?」

笑いを止めて真剣な目で聞いてくるお父さん。

『…大丈夫。二日酔いだけ』

私はお父さんに元気いっぱいに笑ってみせた。…上手く笑えてるんだろうか。心配は誰にもかけたくない、絶対に。






お父さんの部屋を出て、私は自分の部屋へと戻った。

頭がグラグラして気持ち悪い。今にも吐き出しそうだ。完璧に二日酔い。

吐いたあの後、どうやって部屋に帰ってきたのか覚えてないけど、きっとエースが運んでくれたんだろう。
そんなに飲んでないのに、嫌になる!

とりあえず酒の匂いを落とすためシャワーを浴びて、マルコのもとへ向かった。



「来たかよい」

『ういー』

「…ずいぶん貧相な顔だなぁ」

『二日酔い。気持ち悪い吐く寝る』

「まったくどうしようもない奴だねい。今日は休んでいいよい」

『あざーす。マルコ好きだよぃ』

「うるせぇ!」


マルコにギューってしたら怒られた。







にしても、気持ち悪くてまた吐いてしまいそう。


『うへー気持ち悪い』


私はダルい体をベッドに投げすてた。フワフワのベッドにお日さまの香り。

あー今日はいい夢見れそう。


お休みなさい







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