オレンジ!

□01話
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「おっバカップルが来たぞ」

食堂に着くとクルーの皆が食べ物(肉)を取り合って暴れてた。その中から声をあげたのはフランスパンことサッチだ。


『え、どこどこ?』

「バカっプル?珍しいな」

「や、お前らだよ」

『「はぁ?」』


サッチは苦笑いしながら指をさしてた。その指が向けられてるのは私達。つまりエースと私がバカップルと言いたいんだろうか、サッチは。



『「誰がこんな奴と!」』

「ははは!息ぴったりじゃねぇか!」

サッチやクルーの皆に笑われて隣にいるエースと目を合わせる。私もエースもどう答えていいかわからないらしい。

確かにサッチの言う通り、多少、ほんとに多少だけ息が合ってるのかも知れない。オマケに好きな物も食べ物も似てるし(主に肉)、ハモることもしょっちゅうある事で。

だけど、何が悲しくてエースみたいな奴とバカップルになんてならなくちゃいけないんだ。可笑しい可笑しい、面白いから。


エースは頬っぺたをポリポリとかいて、私に笑いかけた。


「とりあえず肉だ肉!」

『ひひっ、おうとも!』


まるで戦場のような人集りの中に、私達は肉を求めて飛び込んだ。










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