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□いつからかの願い
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「三橋ー、お前ちゃんと夜寝てるか?」
二時間目の授業後の休み時間。
その時間に、9組の教室のドアから阿部の声が響いた。
「んぅ……?あ、あべ…く…」
阿部は、机に伏していた三橋廉のもとへ行き、三橋の頬っぺたをつねった。
「いひゃい……。」
「ちゃんと夜寝なきゃダメだろ?授業中は寝るな。テストで良い点数とらなきゃ試合出させてもらえないぞ?」
三橋の前の席に座り、半分夢の中へと旅している三橋に優しく言った。
「ふ……ぇ……試合……むにゅ……。」
そう恐らく寝言であろう事を言った三橋。
その姿を見た阿部は、頬を緩ませる。
(くそ……っ、可愛い!)
いつからだろう、『きょどっててキモい』というのが『可愛い』に変わったのは。
本当に、知らないうちにだった。
「すー……すー………。」
寝息を立てながらまた寝る三橋。
本当は授業に支障が出るため、怒鳴って起こさなければいけないが、今はこの可愛い寝顔を見つめていたい。
――いつか、独り占めできる日がくれば――
そう願いながら今日も三橋のふわふわな頭を撫でた。
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☆☆☆
すみません、超ぐだぐだです(^^)