脱色短編.
□愛しい人。
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「む…?どうした一護。私と会えて嬉しくはないのか…?」
「そっ、そんなワケねェだろ!嬉しいよ、すっげぇ嬉しい…っ!」
17ヶ月ぶりの彼女の身体を優しく抱き寄せた。
短く切った髪からほのかに甘いシャンプーの香りが鼻腔をくすぐる。
「…一護…」
ルキアが、傍に居る。
名前を呼ばれる度に本当にこいつのことが好きなんだな、と俺は自覚する。
「ルキア…ルキアっ…」
抱き締める腕に力を込める。
もう、二度と手放したくはない。
もう、何処にも行かないでほしい。
もう、離れたくない――――――