バジリスク

□第二章
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そして幾日、幾年たち……

『父様、いつ頃おかえりになられますか?』

「今日は徳川家康様と駿府で用があるゆえに帰りは遅くなる」

『それならばわたくしはお先に寝ていますゆえにゆっくり見物などをしてきてくださいけどお体には気を付けてくださいねお酒も控えめで』

「あい、わかったしかし流石我が娘じゃな昔とは変わりお前の母に似てきたな」

『母上様にございますか?』

「美人で強気だが優しさがあっての」

『母上様の話になると本当に嬉しそうなお顔をされますね』

「それは当たり前じゃ母君はな……」

『はいはいはよう行かれないと遅れてしまいますよ』

「そうじゃったそうじゃった、では行ってくるぞ」

『はい、お待ちしております』

そうして一人の少女……いや女性は父親を見送ったそこで何がおきるかとは知らずに笑顔で……



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