Happy Birthday
□最後にした方がいいですか。終わり方はもう決めてますよ
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ザーザーザーザー雨が降るなか部屋に響くのは貴方の怒鳴り声。
そこに響く僕の舌打ち。
これはもう、終わりにしなきゃダメだ…
最後にした方がいいですか。終わり方はもう決めてますよ
「何でなんだよっ!」
部屋に響くユノヒョンの怒鳴り声。
ついにユノヒョンにバレてしまった。
今日はユノヒョンは韓国から帰らないと聞いていた。
だから僕は***の家に泊まることになったのに…。
まさかのユノヒョンの来日。
しかも***の家に来て、持ってる合鍵で入ってきた。
そんな中、僕たちは愛し合ってる行為の真っ只中で
ユノヒョンが帰ってきた音に気付かなかった。
そして開いたドアの向こう
ただ呆然と立ち竦むユノヒョンがいた。
そして今の状態に至る。
「何でなんだよっ!」
ユノヒョンは今までに聞いたこともないような
そんな大きな怒鳴り声で
もの凄い剣幕で僕に歩み寄ってきた。
「はぁ…チャンミナ」
なんでなんだよ。そう言って僕の目の前に腰が抜けたように座り込む。
「***も…信じてたのに」
悲しく儚く***を見つめるヒョン。
「なぁ、***。僕とチャンミンどっちが好き?」
『…ユノ』
僕はそれにムカついたんだ。
「ユノヒョン、すいませんでした。もうやめますよ」
最初から本気ぢゃなかったですし。そう言って家を後にした。
「ふざけるなよっ!」
ユノヒョンの声を無視して…
結局僕はユノヒョンも***も両方傷付けた。
僕には無理だったんだ最初から。
***は高嶺の華だった。
奪うには手強すぎた。
僕はユノヒョンには勝てないよ。
僕は***を諦める。
帰ったらユノヒョンに謝らないと
許してくれるかわからないけど。
ヒョンの大好きな苺をいっぱい買って帰ろう。
そういえば、今日…
***の誕生日だったな。
だからヒョンはサプライズで帰ってきたのか。
***ごめんなさい。
誕生日を台無しにして。
***…。
誕生日おめでとう。
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