SONG
□Catch Me
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『ユノヤ』
待ち合わせのカフェに行けば、目の前で悲しそうに僕の名前を呟くYOU。
「どうした?」
『…チャンミンと別れた』
「っ、そっか」
僕はそう言うしか出来ない。
例えYOUの1番になれなくてもいい。
チャンミンの次でもいいから。
君の側に居たかった。
最近はチャンミンより僕といる時間のほうが長かったから。
僕のほうが好きなのかな?
なんて期待してた僕は馬鹿だ。
「大丈夫、YOUには僕がいるよ」
そう言って頭を撫でようと手を伸ばせば拒まれる。
『ごめん、ユノ。今そんな気分じゃないや』
そう言った君の顔は死んでいた。
結局君は僕に心を開いてくれることはなかった。
何かあればチャンミンに相談する君。
僕は壁の前に立っているような気分だった。
『ユノ、アタシもう家に帰るね』
そう言って去っていく君に。
“行かないで”
そのたった一言が言えない馬鹿な僕。
fin.