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□過去の美化はやめてくれる?
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「***ちゃん仲良くしよ?」
震えた声で、顔を真っ赤にしながら話しかけてくれた6年前。
何かあるたびに
***ちゃん、***ちゃん
そう言ってアタシについてきてた6年前。
そんな可愛らしかった男の子が
今現在、目の前のソファーに足を組んで座ってアタシを見下ろしている。
『テミンっ?』
…。
シカトかよ。
正直何で怒っているのか理解ができない。
アタシがミノオッパと話していたら
いきなりテミンが来て
腕を捕まれて部屋に連れていかれた。
そして今、何故かアタシはテミンの前で正座をしている。
『何か言いたいことあるなら言ってよ』
…。
またシカト。
本当に苛々する。
テミンっていつもそうだ。
怒るとアタシを呼び出すくせに理由を話してくれない。
そして何となくアタシが謝って終わる。
出会ったばかりの時は何で怒っているのか
バーッと言ってきたのにな。
昔はあれが嫌だったけど、今となると昔のほうが良かった気がする。
『なんか言ってよ。テミン昔のほうが良かった』
そうアタシが呟くとソファーからおりて
アタシと目線を合わせる。
「ねぇ、***。昔の話はやめて?」
てか、お前うざい。
そう言うと颯爽と部屋を出ていったテミン。
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