短編小説

□サイアクのヤクサイ
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貴女が考えたのは……
実に酷い、そして狡猾な手段でございました。
実の姉をこの世から葬り去り、自分が姉として生きることでございました。
何分容姿は同じですからね。誰も気付かないのでしょう。



そして…あの悲劇が起きたのです。
『私が…クアを…お姉ちゃんを…』
えぇ、そうでございます
ですが…貴女は知らなかったのです。
あなた方が双子に産まれた本当の意味を…
『意…味』
あなた方の名前、クア=サイとクヤ=サイを並べ替えると…
サイアク、サイヤクという言葉になります。
この世でサイアクのサイヤク、最悪の災厄を…あなた方は封印され産まれたのです。


貴女は、姉の封印サイアクを姉を葬り去ることで解いてしまいました。
貴女の封印、サイヤクは…姉のサイアクが解き放たれた時に…………
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