StoryU

□Promise
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‐前田side‐



外は相変わらずの雨。


一時、先生の家に避難することになり今に至る。





先にシャワーを借りてポカポカの身体と、少し小さめの先生の服。


そんな先生は今シャワーを浴びてる。




「先生が…あたしを好き…」




さっきのことを鮮明に覚えている。

というか、さっきからずーっと頭を駆け巡る。





ソファーに座り先生が過ごしている部屋を見渡す。

なんていうか…シンプル。





「ふぅ〜さっぱり」




髪の毛をごしごしとタオルでこすって、リビングに戻って来た高橋先生。


髪を束ねていない先生は、妙にいつもより大人っぽく見える。





「あ、なんか飲む?ココアとかがいいかな?」

「あ、はい。お願いします!」





なんだか妙に緊張する。


それより、両想いなのはわかったけどあたしたち付き合うのかな…?



なんて悶々と考えていれば、先生はそれを察したのかキッチンからこっちを見て笑ってる。





「はい、どうぞ」

「ありがとうございます…」




一口啜った時だった。







「秘密の恋も悪くないかもね」

「…え?」


「付き合おっか、内緒で」




シーッと指であたしの唇の前に手をやり、ニコッと笑う。


キュンって鳴った。




もうあたし先生に翻弄されてる。





「秘密の恋ってドキドキしますね…」

「ね!」




顔を見合わせて笑いあって、先生が恋人になったなんて信じられなくて。


まあ夢でもいっかって、先生と居られるなら夢でも。





「でも、先生」

「ん?」


「信頼してる友達には言ってもい?」

「あー自分もどうせ麻里子先輩に話しちゃいそうだし」




そう言って笑って、恥ずかしそうに頭をかいてた。





その後、時間も忘れて2人はくだらない話を話し続けて夜が更けていった―






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