Story

□マジすか学園ー4ー
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コンコン―


「失礼します」


ガチャッ―



「来たか…まあ座れ」



署長の秋元署長。

表情は険しく、少し緊張する。




「実はな、匿名のたれ込みでマジ女の中に連続暴行犯が居るらしい」

「…マジ女の中に?」




今、この街で起こっている連続暴行事件。



しかし暴行された相手はいわば悪者ばかりで、不可思議な事件。



証言も女子高生としか証言がなく、捜査は進展しないままだった。





「それでだ。お前に内部調査をしてきて欲しい」


「内部調査ですか…?」




学校長の許可は得てあるらしく、学校の警備・統制という名目で捜査するらしい。




「くれぐれも生徒には気付かれないように。荒れた学校を統制するために行くと思え」

「はい。わかりました…」




署長室を出て、1人考える。




マジ女の中に…





あいつらじゃねーよな…






そんなはずはない。





そう思いたかった―












車に乗り込みマジ女に向かった。

マジ女に着くと相変わらずの雰囲気。



学校に入り学校長の部屋へ行く。





コンコン―

ガチャッ―



「失礼します」

「あらー!!高橋じゃないの!!久しぶりだわー!」

「校長も相変わらずで」

「敬語なんか使っちゃって、昔とは大違いだわね!」




校長のこの人は、自分が学生の頃から変わらない。




「ま、よろしく頼むわよ」

「はい」

「我が校にそんな人物が居ないことを願いますけどね」

「そうですね…」




そんなこんなで校長と話を終えて部屋を出た。







「みなみ?」


声がする方を振り返るとそこには、由加里が居た…

長い髪の毛を纏って、昔より少し痩せて綺麗になっていた。



「なんだ由加里か」

「なんだってなによ!話は聞いてる…」

「そ…」



「てか、すっかり立派な刑事になっちゃって!!昔はあーんなにヤンチャだったのに」


「うるせーなー」


「だってあんた今でも伝説の人だよ!?ここのトップ張って、この街の学校全て黙らせて…」


「そんな昔の話忘れた」



くるっと後ろを向いて歩き出した。

昔の話はしたくないから…




「あ、ちょっとみなみ!!」














気づけば内部調査なんてしてなくて、屋上で寝転んでいた。




「おい」

「あ…」

「なんであれから学校来ないし、連絡返さねーんだよ」



寝ている私の上に跨がり悲しそうな顔をして胸ぐらを掴む。


あまりにその表情が切なすぎて、胸が締め付けられた。




「一応警察って忙しいから来れなくて、連絡は…しなくてごめんな」

「チッ…仕方ねーな…」

「ごめん…」 



優子の手を取り、気づけば引き寄せて抱きしめてた。



「ちょっ!!お前、なんだよ急に!!」

「少しだけ、少しだけこうさせてくれないか…」





優子、お前は違うよな…?





優子は大人しく抱きしめられて、抵抗をやめた。


いつも抱きついてきてるくせに、不意打ちには弱いんだな。





「心臓の音はえーな…」

「ドキドキしてるから」

「え…?」

「優子にドキドキしてるから」



なに言ってんだろ。






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