Story

□マジすか学園ー1ー
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荒れ狂うこの世界。

世の中喧嘩だけが、生き残るすべ。



あたしは、そんな喧嘩で溢れるこの街を取り仕切る刑事。



「高橋警部!!」

「なんだ?」

「またアイツ補導されてきましたよ」

「ったく…懲りねー奴だな…今行く」



一応警部。

あんまり出世とかそんなの興味ないけど、若いのにあっという間に警部になってしまった。




ガチャッ―




「また来たのかー?好きだねーここが」


とある一室でひとりの女の子と対面して座る。



「うるせーな!来たくて来てんじゃねーよ!!」

「はいはい。で、今度は…また喧嘩か…」



調書に書かれた文字を読み、落胆する。

まーここは喧嘩で補導された高校生しかこないけど。



「優子ー。そろそろここくるなよ?」

「だーかーらっ!来たくて来てんじゃねーんだよ!!」

「いちいちうるせー奴だな…」



コンコン―



「警部、大島さんのお友達が来てますが」

「ああ、もう帰すよ。ほら、もういいから二度とくんなよ」

「もう来ねーよ!!」



ガンッと机を蹴って立ち上がり、部屋を出て行く優子。

あたしは笑って一緒に部屋を出る。


部屋の外では背の高い、いつものアイツが待ってた。



「わりぃないつも」

「優子さんのためなら大丈夫です」

「サド行くぞ」

「はい」



サドはあたしに深々と頭を下げて、優子と2人警察署を出て行った。




「警部。あの2人は?」

「あぁお前入ったばっかか…」



補導されたのが大島優子。
マジ女のラッパッパ部長で、マジ女のてっぺん。

喧嘩はピカイチに強くて、補導歴はたくさん。


で、次に迎えに来てたのがサド。
ラッパッパ副部長。

優子の補佐的な役割。
コイツは無駄に礼儀正しい。




「ま、簡単に言うとこんな感じだよ」

「へーマジ女ってこの辺じゃ、1、2を争う喧嘩校じゃないですか!」

「そ、警察にも喧嘩売るんだからたいしたもんだよ」




ほんと、その根性たいしたもんだよ。

だからかな。



お前らのこと気にかけちまうのは。





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