Story

□君が好きT
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ねぇたかみな。

あたしの気持ち気づいてる?


こんなにも好きで、アピールしてるつもりなのにたかみなは誰を見てるの?



あたしじゃなくて、陽菜だよね…




「にゃんにゃーん、これ…にゃんにゃんやろ?」

「えー?あ…みいちゃんばれたー!!」

「陽菜の絵って誰でもわかるからね?」

「てかシールにして携帯に貼るなし!!」

「みいちゃ〜ん」



あの3人はいつも気付けば固まって、話してて楽しそう。

別にあの会話に入れないことはないけど、陽菜にあんな顔を見せるたかみなを見たら…入れないよ。




すると、ふとたかみなと目が合ってこっちに近づいて来るたかみな。



「あーつこ、ボーっとしてどうした?」

「別に…いつものことだもん」

「それもそうか(笑)」

「………」

「そんな睨むなよー!冗談やろー!?」



そう言って徐にあたしの頭をくしゃっと撫でて笑う。


だから…そういうとこが好きになっちゃうんだってば…



今度はまじまじとあたしを見てる。



「え…?なに?」

「でかいクマが二匹住んでる」



化粧をしているにも関わらず、連日のドラマ撮影などでクマも酷いものになっている。



「あんま無理して、また倒れんなよ?」

「大丈夫。もう寝ない生活慣れてきたし」



そう笑えば"ばーか"って言って、スタッフさんに呼ばれて行っちゃった。


ばかって言う方がばかだし…







あーあ…

たかみなの心が読めれば、どれだけつらくないんだろ。



陽菜が好きならそれで諦めつくし。




誰にでも優しいから、たかみなのことわかんないよ…






End

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