ⅰ
□結婚
1ﾍﾟｰｼﾞ/1ﾍﾟｰｼﾞ
握手会でファンの人に言われて知った。
敦子がテレビの番組で、高橋と結婚したいと言っていたこと。
そりゃもう嬉しすぎて、その後の握手会はテンションMAXで早く敦子に問い詰めたくてたまらなかった。
握手会終了後―
「あーつこ」
「ん？どうしたの？ニヤニヤしてるけど」
そう言って笑って、あたしの頬を横に引っ張っる。
「いひゃいです」
「あはは、かわいーなぁ」
敦子は引っ張っていた手を離し、今度はぐりぐりと頭を撫でる。
なんか遊ばれてる？笑
「で、なに？」
「ファンの人に聞いたんだけど、敦子テレビであたしと結婚したいって言ったんだって？」
すると敦子は急に顔を赤くしだして、ちょっとぶっきらぼうに
「そんなの言ってないし」
なんて強がって言うんだ。
「出たよツンデレ敦子！」
「ツンデレじゃないし」
「結婚したいって言ったくせにー」
「言ってませんー」
「あ、じゃあ結婚しないんだ？」
「へ？」
わざと意地悪してそう言えば、今度は目をきょとんとさせて驚いた表情をする。
お、困ってる困ってる。
「た、たかみながどうしてもって言うならしてあげてもいいよ？」
ほんとひねくれてるな。笑
「いや、どうしてもってわけじゃ…」
「なにそれー！！したくないの！？」
「敦子はしたいの？」
「……したいよ？」
キュンって音がした気がする。
頬を赤く染めながら、こっちが意地悪すれば照れたように言う敦子が可愛すぎて。
「じゃあ結婚しよっか？」
「日本じゃ出来ないけどね」
笑って言う敦子は、やっぱり嬉しそうでこっちまで嬉しくなる。
いつか遠い未来
敦子と結婚できたら
必ず幸せにするよ？
End