全国大会〜

□第三十話
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「四天宝寺、か……」





蔵たちと別れてすぐ
次に向かうのは『あの人』たちの場所
足を止めることなく、居そうな場所を歩き回る
別に、特別な用があるわけじゃないけど





「あれ?奏先輩じゃないっスか?」
「…あ、赤也だ」
「やっぱり!奏先輩じゃないかと思ったんスよ!」





相変わらず、赤也の笑顔は眩しい
金ちゃんに負けず劣らずの輝かしい笑顔を見て、思わず微笑んだ
飛び付いてきた赤也を受け止めて、頭に手を置いた





「いい度胸じゃのう、赤也」
「幸村にバレたら殺されるぜぃ」
「げっ、先輩!」
「…久し振り、雅治にブン太。相変わらず対照的な頭だね、お前ら」
「お前さんこそ、相変わらず目立つ頭ナリ」
「一瞬で分かったぜぃ」
「……地毛だからね、本当に」





どこの学校に居ても、この髪に難癖をつける教師がいる
今まで何度生徒指導室に足を運んだことか
何度も地毛だって言ったのに
わかんないやつめ





「勝手になにをしとるかお前らは!」
「げっ、真田副部長!」
「たるんどる!」
「…お前も変わんないね、真田」
「お前は……奏か?」
「それ以外、誰に見える?」




定番のどなり声と台詞で現れたのは皇帝、真田
中学生に見えないのはある意味、手塚と一緒
そして、もう一人
真っ黒い雰囲気が近づいてきた








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