原稿
□君を…失いたくない
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(また…ココ)
再び、[無]の世界…。
すると神田の背後に一人の人間が現れた。
ビクッ「誰だ!」
神田が振り返り、その人物を見た。
「…ラ…ビ…」
それは、神田が心を寄せる唯一の人物。
ブックマンJr.のラビだった。
しかし、このラビには正気を感じられない…光のない瞳をしていた。
「…」カチャ…
ラビは無言のまま神田を睨み、鉄槌に手を掛けた。
「…!」(どうなってる…)
その問いに別の人物が答えた。
「ラビはあんたの仲間じゃない。ましてや、恋人でもない。」
その人物はラビ…いや、多分ディック…。神田の知っているラビじゃない。
「ブックマンJr.だ。あんたは俺達にとって、只の人形でしかない。それが俺達だった…なのにラビは…」
ディックは淡々と話始めた。怒りをにじみだしながら…
「ラビはお前達のせいで俺達を裏切ったんだ!」
ディックがそう叫ぶと、神田の周りには恐らく48のラビのログが現れた。