イナゴ

□俺と先輩の関係
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俺と南沢先輩は、後輩先輩の関係であり、恋人のような関係でもある。
後輩先輩にしてみれば仲もいい。
男同士ってぼーいずらぶって言うんだよな
一部の奴等は「気持ち悪い」等々の声を上げるが、俺だって好きでこうなった訳でもない。
俺と先輩は同じ意味でサッカー部に入った。
内申の為、良い高校に入るため。そんな理由で入った部活
俺と先輩は段々一緒にいる時間も長くなった
よくお互いの家に行くようになり、泊まるようにもなった
泊まる時は必ずセックスをした
お互いの性処理をした
別にお互いがお互いを好きでもない
恋人のような関係と言ったが そんなような関係で恋人同士がするようなデートだとか、公園でいちゃつくだとかそんな事は一切しない
只、セックスして、その時だけスキスキ言い合って お互いの気持ちをまた高める
そう行った行為をしていく

そんな先輩が ある日 突然サッカー部から去った
その日から 俺と先輩が一緒にいる時間もなくなった
廊下であって 挨拶をかわす事もなくなった
一緒に弁当を食べる事も、お互いの家へ泊まる事も無くなった

俺が練習をしている時 木陰に制服姿の先輩を見つけた
俺は練習なんかほったらかし
急いで先輩の傍まで走った
俺は着くなりなんなりこういった
「本当に辞めちゃったんですか?」
そういうと 南沢先輩は
「やめたんだよ」
と、俺を見ず、グラウンドの方を見つめて言う
「内申はどうするんですか?」
先輩も内申の事を思って入った
その内申はどうする?諦める?あんたはいつでもあきらめない人だと思ってたのに?
あんたは、この縛られたサッカーの中でも 一生懸命になっていた たとえ勝敗が決まっていても 頑張っていた 負けると決まっていても 最後まであきらめなかった
なのに?こんな事で辞めちゃうんスか?
「内申… すぐに3年は引退だ どうせ変わらない」
後もう少しで引退…
それが分かって居て 俺はその'後もう少し'の時間 俺は先輩の傍にいようと思ったのに
俺もやめちゃいそうになったけど
俺は先輩の事を思ってあきらめなかった
なのに、先輩から離れていくんスか?
俺は苛立ち 先輩を旧サッカー部室の裏まで引っ張った

「何するんだよ!」
来るなりなんなり 先輩は俺の手を叩き落とし怒鳴る
「二人っきりになりたかったんですよ」
俺はその時、何故か手が震えていた
いつの間にか頬には涙腺が伝っていた
嗚呼、俺はいつの間にか先輩を好きになっていたようだ
離れていくのが嫌だったんだ
先輩?俺の傍にあんでいないんですか?
あんたの居場所は俺だけですよ?
「俺もう帰るけど 倉間は部活どうするんだ?」
ズボンのポッケに手を突っ込み言う
決まってる 帰る前に 帰る前に…
「…」
俺はくるりと向きを変え 先輩の真ん前まで来た
先輩は苦笑いで「どうした?」と言う
何にも分からない
俺の気持ちなんて全く分かってない
これからする事も当然、分かるはずもない
「…」
俺は無言でキスをした
俺の悔いビルを、先輩の唇に押し付けた
長い長いキス
俺は唇を話す
案の定、先輩の顔はトマトのように赤く染まっており
「な、な、何すんだ!」
と、言った
何言ってるんですか?
こんな事何回もやってるじゃないですか
俺は先輩が赤くなる理由がイマイチ分からなかった
「なんで赤くなるんですか?」
「ッ…そ、それは…」
また顔を赤くする
そんな先輩が可愛くって、可愛くて、
攻めたくなってしまう
「目が泳いでますよー」
ニヤニヤと意地悪く笑ってみる
目をどうしても会わせない
――可愛い、可愛すぎる
「先輩?今日、俺の家 いいですか?」
先輩のYES,NOの答えを聞かず
「まってますからねー」と言って グラウンドまで走って行った

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