イナゴ

□放課後のサッカー部室で…
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放課後のサッカー部室
蘭丸は、遅くまで練習をしていて
今、部室に戻ってきた
「って、帰ってきて早々 神童、お前どうした?」
部室の隅で拓人が体育座りで泣いていた
理由はどうあれ 泣くのに見慣れている蘭丸
拓人の傍に行き 慰めようとした
「ほら泣くなって どうしたんだよ 言ってみろ」
顔を上げた拓人は 目に溜まった涙や頬に伝う涙腺を拭き蘭丸の方を向く
と、同時に蘭丸の理性が切れた←←
「じ、じつは… って、霧野!?お、お前こそどうした?」
此処で襲ってはいけない 此処で襲ってはいけない
と、自分に言い聞かせ 頬を抓っている
「なんでもにゃい」
どうみても何かある
と思ったが 拓人は自分の悩みを打ち明けた
「実は、最近 部員が俺の言う事聞いてくれなくて… 俺、キャプテンやっぱ向いてないのかなって…」
また涙目になる拓人を見て 蘭丸は優しく抱きしめた
「そんな事ないさ 神童はちゃんと キャプテンとしての役目を果たしてる 安心しろ」
「う、うん」
再び涙を拭き 笑う拓人
「よしっ!じゃ、ごほーびな^^」
蘭丸が拓人と目線を合わせ 自分の唇を押しつけた
一気に顔が真っ赤になる拓人
蘭丸はニカッと笑い
「じゃ、早く帰ろーぜ! じゃねぇと暗くなっちゃうからな!」

蘭丸しか出来ない
拓人のみ効果のある
『涙が止まるおまじない』

end
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次のページはあとがきです。
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