10/27の日記
17:42
流行りの
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以下、色褪せた世界で君との小ネタです。
デフォルト名注意です。
以上をご理解の上、スクロールお願いします。
【流行りの壁ドンをやってみたPart.1】
「壁ドンしよーぜ!」
「帰ります」
「待て待て、気持ちは分かるが取り敢えず聞いてやってくれ」
「いくらジャッカルくんの頼みと言えど、これは嫌です。嫌な予感しかしないんです。帰らせてください」
「壁ドンしよーぜ!」
「ブン太も二度言わなくて良いから。聞こえてるから」
「帰りま」
「させないからな!」
「チッ…これ以上駄々をこねるとジャッカルくんの胃に穴があきかねませんね。仕方ない、聞くだけ聞きましょう」
「気遣ってくれてサンキューな…」
「そもそも壁ドンって何ですか?」
「えっ一ノ宮知らねーの!? 今めっちゃ話題じゃん!」
「知りませんね。字面からして壁をドンッとする…つまり隣人への迷惑行為ですか?」
「典型的な間違い方だな」
「ちっげーよぃ! まずは一人が壁に背中をつけるだろぃ?」
「ふむ」
「んでもう一人が相手の頭の横辺りに手をつけて、相手を自分と壁の間に挟むんだよ」
「えーっと、つまり…こう、ですか?」
トン、
「!?」
「あ、優しい」
「とか言ってる場合じゃねーから! 何で俺がお前に壁ドンされてんだよぃ!?」
「え、何か間違ってますか?」
「違う! いや間違っては無いんだけど違う!! 逆なの! 男が女を壁ドンすんの!」
「え、つまり私が丸井くんと壁の間に入るんです? …えー…」
「心底嫌そうな顔すんじゃねーよ」
「心底嫌です」
「正直に暴露すんな!」
「と、取り敢えず! 仕切り直し、な? ブン太はこっち来て、一ノ宮は壁に背中をつけて」
「あ、じゃあ先にジャッカルやれよ」
「は!? てか俺もすんのか!?」
「当然だろぃ」
「どっちでも良いのでさっさとやって終わらせてくれませか…」
「ほら、ジャッカル早く」
「ええー…はぁ、仕方ねぇ…悪いな、一ノ宮」
ドン、
「……」
「……」
「…ジャッカルくん」
「は、はい」
「身長たっかいですね」
「え?」
「羨ましいです」
「あ、ありがと」
「はいカーット!! 和むなそこ!」
「別に和んでませんけど」
「しかし全くドキドキとかしてなかったな一ノ宮。俺は少し緊張したってのに…」
「? ドキドキするものなのですか?」
「多分」
「圧迫感で?」
「……いやごめん、お前に期待する方が馬鹿だったわ」
「え、今私何故呆れられたんです?」
「うっし次は俺だぜぃ! ドキドキの意味を理解させてやる!」
「あれ、無視ですか?」
「行くぜ、一ノ宮!」
ドンッ、
「………」
「………」
「………」
「……あの、一ノ宮さん」
「はい」
「無言ってやめてもらえません?」
「では何を言えば?」
「いや、あの…か、感想、とか…?」
「感想、ですか。ジャッカルくんより身長が高くない為顔が近くなるのがとても嫌です。そろそろ離れてくださいませんか」
「あ、すんません…つか酷い言い様! 顔近くなるの嫌なのかよ! ドキドキしろよ!」
「ドキドキ…?」
「ああ…全然分かっちゃいねぇ…!」
「取り敢えず終わったなら帰って構いませんか」
「おう、いいぜ。ブン太も満足したみてーだし。…つか寧ろ落ち込んじまったけど」
「ジャッカルくんだけに任せて大丈夫でしょうか…?」
「大丈夫大丈夫、あいつの相手は慣れてっから」
「では、よろしくお願いします。さようなら」
「おう、またな。…で、ブン太。大丈夫か?」
「くっそ悔しい! こうなったらあいつに絶対ドキドキさせてやる!」
「お、おい…何するつもりだ…?」
了
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