短編
□わたしのはなし
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わたしはレイラ。
だれかがそう呼んでいたから
わたしはレイラなんだと思うの。
そんなわたしを大きな人が持って行く。
これからわたしをどこかに連れて行くらしい。
その先にいたのは小さなおとこのこ。
丸いれんずのむこうにみどりいろの目があった。
とてもとてもとってもきれいないろ。
「ヘドウィグ」
かれがそう呼んだから。
わたしはへどうぃぐなんだと思うの。
かれははりーってなのったから
たぶんはりーなんだと思うよ。
「よろしくね」
わたしはレイラだけどかれのへどうぃぐなの。
その日からそう決まったんだよ。
色の無い白黒の世界が色づいたのはそれからの事。