短編
□羽ばたけ！
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突然ながら、私は天使です。
ああ、名前は人間のようなレイラというものを先日いただきました。
神様からいただいた名前と共に人間の傍にいさせていただいています。
神様が心優しい人間を見つけてこいといわれたので私は探している途中なんです。
さて、私も愚かではありません。目星はつけているんです。
トム・リドルという少年がただいま気になっているところです。
魔法学校と言うところまで彼を追ってきて（魔力は神様からいただきました）見張り中です。
「…気を悪くしないで欲しいけど、レイラ、君がいると気が散るよ」
「まぁ、それはどうしてですか？」
「食事中も睡眠中もましてやトイレに行く時までついてくるから」
「気が散るのは大変な事なのですか？」
「とてもね。勉強している今は益々そうだ」
「では、トム、貴方の散った気を集めてお返しする事にします」
「ああ、そう。それはとてもありがたいね」
「いえいえ、当然の事ですから。ご安心ください」
頭が良くて人望もある彼はけして驕らずに私にも接してくださいます。
不幸の星の元に生まれた彼だからこそかもしれません。