無
□ふぇち
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「私はおかしい…のだろうか」
「まぁ、普通じゃありませんね」
「お前よりはマシじゃ、このボケナスタコ」
「野菜か海の生物かはっきりしてください」
「タコは…タコは、良いじゃないか…」
「僕がタコだったら好きになってくれるんですか」
「好きすぎて胃の中に収めたるわ、このタコボールめ」
「ああ、じゃぱんのたこ焼きですね、あれ美味しいです」
カフェオレから湯気が出ている。
「タコの…足が、好き…」
「そういえばあの頭っぽい所お腹なんですよね」
「あの、たくさんある足が…好き…」
「脳みそとか何処にあるんでしょうかねぇ」
時間は過ぎていく。
「たくさんある足に…からめとられていれば良い…」
「誰の事を想像してるんですか」
「幼女なら…なお良いと、私はそう思います…」
「何かの例文みたいな台詞ですね」
随分外は晴れている。
「ところでそれは何フェチですか」
「足フェチに分類されるのだろうな」
「何かで証明されていますか」
「私が証明してやろうぞよ」
風は強いみたいだが。
「…いやぁ」
「晴れてますねぇ」
「そうだなぁ」
夏がもうすぐらしい。
湿ったこの国も蒸し暑くなる。