□俺様
1ページ/1ページ

「私が好きなんでしょう?」
可愛らしく照れたりなんてしないけど。
赤くなって俯いてもじもじなんてする訳ないけど。

それでも彼はこの問いに戸惑う。
私はそれが好きでいつも聞く。

「ねぇ、好きなら好きって言って」
するりと近づいて彼に抱きつく。
細くて白い人間離れした体に。

「そうじゃないと私は貴方を嫌いになるわ」
耳元でそう言うと彼はますます戸惑う。
それが好き。大好き。愛しいの。

彼の手が私の頭を撫でる。
心地よくて目を細めた。
そしてそのまま私を抱きしめたまま。

「愛してる」

闇の帝王の彼を振り回せるのは私だけ。
こんな風に愛を囁いてもらえるのも。

俺様何様女王様!
もっと、もっともっと私につくしてみせて!
 

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ