短編

□蛇
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「嫌よ、ねぇ、どうして私人になったのかしら?」
さぁ、とリドルが首をかしげた。
使えない人ね。こんなのにどうして人が集まるのかしら。

「早く戻りたいわ…」
「僕もそう思うよ」

…貴方の同意はいらないの。
ふん、と彼に背を向けて寝転がった。
暇だわ、暇…とても暇…。

眠ってしまおうか。
さっきは嫌だって言ったけど。

そう考えていると後ろであくびが聞こえた。
そして眠そうな声でお昼寝しようかな、なんてリドルが言う。

「ナギニ、一緒に寝ようか?」
やましい気持ちはないんだろうけど。

「嫌、むらむらするもの」
彼の馬鹿にするような笑い声が聞こえる。

「蛇なのに。発情するの?」
「生き物は皆そうでしょう」
…むしろ人より蛇の方がまだましだわ。
発情期が過ぎればすっきりするんだから。
後はご飯と睡眠の事考えてれば良いだけ。

なのに、人間たら年がら年中発情期みたいじゃない。
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