短編
□蛇
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「冷たい。甘い。美味しくない。あげる」
「いらない。僕は二個もアイスを食べたいと思わない」
「じゃあ、アブラを呼べば良いじゃない」
「アイス食べさせる為だけに呼ばれる彼の気持ちを考えてごらん」
「何だ、優しいのね。アブラだからなの?」
「誤解を生むような事を言わないで。後、アブラで切るの止めてあげて」
「そういえば彼、子供出来たんですってね。男の子」
「ルシウスって名前だったかな。見てないからよく知らないけど」
「貴方も恋をして結婚して普通に暮らして子を成すべきだわ」
「断るよ。あいにく人は好きになれないみたいだから」
「そして私はペットとして貴方の家で暮らすの。大丈夫、子供は食べないから」
「早く君が可愛い僕のナギニに戻って欲しいよ」
「失礼ね、私はいつだって可愛すぎて困るくらいよ」