照らす太陽

□20枚目
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夕暮れになって館に帰ると、何やら騒がしい
なんとなく嫌な予感がしつつも中に入ると、フェリチータが待っていた

フェ「お帰りなさい、兄さん、ルカ」
『ただいま』
ル「ただ今戻りました」
『さっそくで悪いんだけど、何の騒ぎ?』

地響きを伴って何かが近づいてくる
もう予想ができてきたけれど、一応確認しておかないと

フェ「ルカ、何かドルチェを作ったでしょ」
ル「ええ。
ジャムを挟んだビスコッティを」
『パーチェか』
フェ「うん。匂いで気が付いたはいいけど、目当ての物が無い。
じゃあルカに作らせようと思っても、ルカが居ない。
イライラが募った結果・・・」

土煙が見えてくる
地の底を這うような声も
これ、死んだかも

『・・・ルカ』
ル「なんでしょう・・・」
『後でねぎらってやる。
とりあえず、』
「『がんばれ!』」

フェリチータと声を合わせ、親指を上げた
その一瞬後には、暴走列車もといパーチェにルカは連れ去られた
ルカ、大丈夫かな・・・

フェ「楽しかった?」
『ああ』
フェ「邪魔させないように頑張ったんだからね」
『ん、ありがとう』
フェ「絶対疲れて帰ってくるから、ちゃんと慰めてあげなよ」
『もちろんだ』

あとでパーチェは殴っとこう
せっかく一日中イチャイチャするつもりだったというのに
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