照らす太陽

□13枚目
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と、いう訳で
とりあえず諜報部の仕事を見学しようと、彼らがよくいる港にきてみた
商船だろうか
今日も港にはたくさんの船が着いている

『見学、見学ねぇ。
ただ見ているのも悪いとは思うが、そう簡単に手伝って良い物なのか?』
リ「え、ディクター様。
どうしてここに」
『パーパの指令で各セリエの仕事を見学してくる事になってな』

うん、その微妙な距離はなんだ
一歩近づいたら一歩下がるとか、面白い事になりそうな距離感だ
他のファミリーの面々とは違い、着崩したスーツ姿で船からの荷を降ろしている

『ダンテは?』
リ「ダンテなら、確か屋敷の方で仕事を」
『ふーん。
荷の積み降ろしは、なんでお前らがやっているんだ?
普通に船員に任せればいいじゃないか』

あたりを見回すと、船員よりもスーツ姿の方が目立つ
屈強な船の男に混ざって、微妙に細っちい男たちが働いているのは少々気になる
仕事の能率自体はそれほど変わらないようだが

リ「俺もよくは知らないんですけど、こうやって一緒に働きながら密輸や
密航の様子がないかを調べてるってダンテが」

なるほど
実際にその場に身を置いた方が見えてくる物は多いだろう
もともと海の男であるダンテの気性にも合っているだろうし

『俺が手伝っても?』
リ「え、え?」
『荷運びくらいなら、問題は無いだろう?』

どうも反応が鈍い
見学して来いとは言われたが、体験して来るなとは言われていない
ダンテには事後報告でいいだろう
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