照らす太陽

□11枚目
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フェリチータが記憶を取り戻してから3日が経った
朝早くから屋敷にダンテの怒号が響く
何やらデジャビュを感じさせるな・・・

どうやらリベルタの能力のおかげで、まあ危険な目にはあったが大した怪我もないし
無事に帰ってきたのだ
それで良しとしてやればいいじゃないか

あのノヴァが珍しくリベルタの弁護をしていたのだ
この2人が仲良くなったんだし、そのくらい見逃してやってもいいと思う

『なあ、ルカ?』
ル「そうですね。
危険な目にあったのは事実ですが、2人とも成長して帰ってきましたし。
最近のあの2人の成長は目を見張るものがありますね」

私もうかうかしていられません
そう言ってルカは微笑む
とすると、アルカナ・デュエロの優勝候補筆頭はあの2人か?

ル「他人事のようにおっしゃいますけどね、ディク様も参加するんですよ」
『良いよ俺は。初戦敗退で』

パーパの座に興味はない
叶えて欲しい願いもない
フェリチータと結婚する事も無いわけで・・・

ル「ディク様?」
『いや、ちょっと待てよ。
優勝者はフェリチータと結婚。確かそうだったな』
ル「え、ええ」
『それはダメだ。
たとえパーパが許しても、俺が許さない』

最初に聞いた時は何とも思わなかったが、この2か月ほど濃い時間を過ごしていて思い知る
少なくとも、優勝しそうなファミリーのメンバーにまともな男が居ない

『少なくともデビトとジョーリィには渡せないな。
ふ、ふふふふふ』
ル「それには同意見ですが、その・・・。
大丈夫ですか?」
『ああ、俺は正常だ。
そうだ、願いはルカを俺だけの従者にする事にしよう。
パーパにだって奪わせはしない。うん、そう決めた』

ルカは絶対誰にも渡すつもりはないし、妹だって結婚なんてまだ早い
いくら老い先短いからって、パーパは先走りしすぎだ
うん、そうだ
そうだよ

ふふふふふふふふふふふふふふ・・・・・・
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