照らす太陽

□11枚目
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顔色が悪いだの、痩せすぎだの言われて皿にどんどん料理が乗せられ
一度乗せられたものは食べきるしかないだろう?
結局普段の数倍の量の食事を摂る羽目になった

『ふぅ・・・』

食後各々解散し、俺は動く気力も起きずルカの淹れるコーヒーを飲んでいた
隣ではメイドたちに淹れてもらったのだろう
同じように紅茶を飲むフェリチータ

フェ「大丈夫、兄さん?」
『胃が苦しい』
フェ「ごめんなさい。後でパーチェに言っておくね」
『あいつなりに、良かれと思ってやったんだろうさ』

カップを置き、席を立つ
さすがにそろそろ仕事に戻らなければ

フェ「あ、兄さん!」
『ん?』
フェ「ルカをよろしくね」
ル「お嬢様?!」

今まで仕えていた主に心配をかけさせるとは・・・
いったいどんな感じだったんだ、こいつは
まあでも

『返せと言われても、返す気はないからな』
フェ「うん、兄さんにあげる」
ル「お嬢様!!」

何やらギャンギャン言っているが、置いて部屋に戻る
しばらくすると廊下を駆けて来る音が

ル「置いて行くなんて酷いです!」
『んじゃ、置いて行かれないように俺の事を見張ってな』

湧きあがる笑みを隠さずに、足早に廊下を進む
俺はお前を手放さないためなら何でもするよ
覚悟しなよ、ルカ
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