照らす太陽

□8枚目
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ジョーリィに刺さっていた視線が俺の方を向く
たいして堪えはしないな

デ「テメェ、知ってたのか」
『当然だ。何年この男の実験に手を貸してきたと思っている。
あの部屋にある資料を一通りさらう事くらいわけない』
ル「ディクター、さま・・・」
『ああ、俺のスティグマータは普通に契約して宿ったものだ。
勝手に仲間意識を持たれても困るから、それは言っておこう。
むしろこの男に契約を阻止されかけた方だ』

あの日、酷く怒られたことを覚えている
後にも先にも声を荒げるジョーリィを見たのはあの時だけだ

デ「ク、ヒャハハハ!
今すぐテメェの頭に風穴開けてやろうカ?!」

愛銃をジョーリィの額近くに構え、今にも引き金が引かれようとする
止めようとする俺を片手で制し、ジョーリィは口を開く

ジョ「面白い、やってみろ。
だが、私に逆らえるか?」
デ「くっ」

躊躇いを見せるデビトの銃を脇に逸らし、その髪を掴んで引き寄せる

ジョ「やはりその程度か。しょせん口先だけだな」
パ「もう、止めてくれ・・・」

いつも明るい彼らしくない、絞り出すような声
拳をきつく握りしめ、無理矢理言葉にしているかのように話す

パ「ルカも、デビトも。オレよりずっと我慢している。
でもこれ以上我慢してたら!みんなの心が真っ黒になっちゃう」
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