照らす太陽
□16枚目
1ページ/4ページ
今日も気持ちのいいレガーロ晴れ
爽やかな初夏の風が吹き抜ける
ル「本日はどこのセリエに行かれるのですか?」
『今日は見学は止めて、パーチェのツケを払いきらないと』
ル「パーチェ・・・。
もっと私がきつく言っていれば良かったんですが」
そうか、ルカはあいつの幼馴染だもんな
小さな頃から一緒に居たんだろう
なんかモヤモヤするが、今は疑問をそのまま口に出す
『パーチェは昔から?』
ル「そうですね、小さい頃から食べる事が好きでした。
私とパーチェ、デビトの世話をしてくださっていた方が居たんです。
カテリーナさんと言って、パーチェのお母様なのですが、とても料理が上手な方でした」
そのおかげですね
懐かしむようにそう言う
いくら料理が上手いと言っても、ルカほどじゃないだろう
ルカの料理は絶品だ
食に無頓着な俺ですら、毎日食べたいくらいに
幼い頃のフェリチータはこれを毎日食べていたのかと思うと、モヤモヤが大きくなる
これは嫉妬だろうか
ル「ディク様?」
『なんでもない』
過去に嫉妬するとは情けない
今ルカは俺の手元に居る
過去に嫉妬するのは止めよう
ル「ノヴァが、時間があるなら<聖杯>の見学に来いと言っていました」
『<聖杯>も主な仕事は巡回だったな』
ル「そうですね。
諜報部、<金貨>以外のセリエの仕事は似通っていますから」
『巡回のついでに払いに行くか』
<聖杯>が担うのは防衛
昨日パーチェとした会話からすると、治安の維持にも力が入っているだろう