照らす太陽

□9枚目
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あの後ジョーリィが俺を部屋に運んでいる間にフェリチータたちが入り込んでいたらしい
ようするに、エルモの正体がばれたと言う事

まあそんな事を言っていられる場合じゃなくなってしまったが

デ「なァんだ、テメェらも居んのかよ」
パ「ディク・・・」

俺は余程ど部屋の隅に縁があるようだ
壁に背を預け、声が聞こえても顔は上げない
いくら冷やしたと言っても、泣き腫らした目を見られるのは嫌だ

ダ「静かにしろ、モンドが起きてしまう」

ダンテの一喝で部屋が静まる
しばらくすると、ファミリーでパーチェと一、二を争う騒がし屋
リベルタがノヴァとフェリチータを連れてやってきた

パ「血相変えて、どうしちゃったの?」
ダ「だから静かにしろ。
モンドの回復には睡眠が一番なんだ」

目線だけ上げて確認すると、ダンテの言葉に三者三様で驚いている
解せないのはわからなくはないが

ノ「僕は、緊急事態だと言われたんだが」
ジョ「緊急事態であることに変わりはない。
相談役に断りもなく、過剰な仕事をしているのだからな」
『俺の責任だ。
パーパに余計な仕事を増やしてしまった。
負担を軽くするのが俺の役目だったはずだというのに、馬鹿な行動をした挙句に
甘えて仕事をしていなかったのだから』
フェ「兄さん・・・」

視線が交錯する前に再び視線を床に落とす
部屋に流れる気まずい空気を払ったのは、マンマだった

ス「安心なさい、子猫ちゃんたち。
モンドの事は私に任せて、あなたたちはいつも通り、レガーロ島の方をお願い」

強張りかけていた空気が緩む
さすがはファミリーの母親
子供たちを安心させるのはお手の物なのだろう

ル「さあさあ、行きましょう」
デ「朝っぱらからシエスタとは、さすがはパーパだ」
パ「シエスタ大好きっ子としては、負けた感じかな」
デ「ア〜ァ、負けも負け。大惨敗だ」

リベルタとノヴァも、いつものように睨み合いながらも大人しく部屋を出ていく
何か気になったのだろうか
フェリチータは一度足を止めたが、結局何も言わずに部屋を出て行った
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