照らす太陽

□2枚目
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ル「寂しいですか、お嬢様」
フェ「え?」
ル「当然ですよね。
長年暮らしていた家を離れるのですから。
ですが安心してください。
お嬢様にはこの私がついています。それに、あちらにはディクター様もいますから
って、えぇーーー?!」

そうでした、お嬢様はとてもクールな方でした
私とした事が、すっかり忘れていました

リ「ようこそ、お嬢!」
ル「皆さん、出迎えに?」
リ「当然!」
ダ「モンドの娘であるフェリチータお嬢さんが、ファミリーの一員になる記念すべき日なんだ」
デ「つーことだ、バンビーナ」
パ「よろしくね、お嬢」

パーパとマンマ以外のほとんどの大アルカナを所有している方が集まっているというのに

フェ「あれ、兄さんは?」
リ「みんなで出迎えようって言ったのによー、ディクター様は、
『俺は忙しいから』って言って来ないんだぜ」
フェ「そう・・・」

何時からでしょうか
幼い頃は大変仲の良かったお二人の仲が拗れてしまったのは

結局その昼食とともに行われたお嬢様の歓迎会にも、ディク様はいらっしゃいませんでした
昨日のパーパの誕生パーティでも姿が見えませんでしたし
少し心配ですね

***

いつぞやと同じく書類が山積みになった部屋の中、葉巻の独特の匂いが充満している

『煙い』
ジョ「それはすまないな。
しかし、良かったのかね。今日はお嬢様がいらっしゃる日では?」
『俺には関係ない。
それに、仕事で忙しいのも事実だ』

下手に窓を開けて書類が風で舞っては俺の努力が水泡に帰す
だが、煙いものは煙い

『ジョーリィ』
ジョ「くく、邪魔者は退散しようかね」
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